|
宮崎県知事選で圧勝
固い保守地盤の県で政党離れ
 |
| 宮崎県庁に初登庁した、そのまんま東(東国原英夫)知事=1月23日 |
宮崎県の知事選挙で、無所属のタレント、そのまんま東さん(49)=本名・東国原英夫=が、政党の推薦や支援を受けた候補を破って当選しました。東国原さんは政党や団体の応援をもらわずに運動し、幅広い人たちから票を集めたようです。この結果は、政党にこだわらない、あるいは政党に満足しない有権者が増えていることを示す結果だとも言われます。今年は春に統一地方選、夏に参院選がある「選挙の年」です。「政党離れ」が進めば、波乱が起きるかもしれません。
東国原さんは、宮崎県の高校から東京の大学に進んだあと、ビートたけしさんの弟子になり、タレント活動をしてきました。
前知事が公共工事の業者選びの入札に絡んだ疑いから辞職して行われた選挙です。東国原さんは入札制度の改革や財政再建などをかかげて立候補。企業や団体とかかわっていないという「しがらみのなさ」を強調して、市民に支持を求めました。
ほかの候補者は四人。中には、町村長会や一部政党関係者の支援を受けた前林野庁長官、自民党と公明党の推薦をもらった元経済産業省課長もいました。
こういう強力なライバルに東国原さんが勝ったのは、支持政党を持たない「無党派層」を引きつけただけでなく、いくつもの政党の支持者の中からも幅広く票を集めることができたためとみられます。政党への不信感が原因の一つではといった見方をする人もいます。
県議会は自民党議員が圧倒的に多く、他の党も東国原さん支持というわけではありません。「オール野党」の状態で東国原知事は船出するわけですが、それにしても、自民党を中心に保守の地盤が固い地方の県で、有権者の「政党離れ」がはっきり現れた形です。
大合併で選挙数が減り激戦
参院選の行方も気がかりに
今年は四年に一回、多くの都道府県や市町村で知事や市町村長、議員の選挙をまとめて行う統一地方選挙の年。四月に前半と後半に分けて投票、開票される予定です。
「平成の大合併」といって、ここ数年で市町村の合併が進んだため、総務省によると、市町村数は2003年4月の3190から統一選直前の07年3月12日までに1807まで減るそうです。選挙数も前回の2362から1107と半分近くになります。県議選の中には、同じ市に複数の選挙区が入りまじるところもあります。
こうした新しい要素に加えて、今年は、3年ごとに議員の半数が改選される参議院選挙が7月に予定されています。12年ごとに統一地方選と参院選が重なる年でもあります。「亥年現象」「亥年の政治決戦」とも言われます。
地方の市長や議員の中には「自分の選挙があるので、国会議員選挙の応援にかまっていられない」という人もいるかもしれません。影響は小さくありません。
そこへ、宮崎県で「政党離れ」という選挙結果が出たのですから、どうなることかと考え込む関係者も増えたようです。参院選は安倍内閣ができて最初の大きな国政選挙という面もあります。
「政党離れ」の有権者に、どこの党がどうアピールして支持を得られるか、今年の大きなニュースになるはずです。
(高橋 俊一・ジャーナリスト)
2007年2月4日
|