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南北首脳会談 7年ぶり開く
「北」の核兵器放棄がカギに
韓国政府や企業、経済支える
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| 休戦ラインで警備する北朝鮮軍兵士(地上の線のむこう)と韓国軍兵士(手前)。正式に戦争が終わる日は近いのでしょうか=去年10月、板門店で |
朝鮮半島にある韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、同じ民族で同じ言葉を話すのに国が2つに分かれている分断国家です。韓国の盧武鉉大統領が今月初め北朝鮮の首都、平壌を訪れ、金正日総書記と首脳会談を開きました。両国のトップが会談するのは、7年前に韓国の金大中大統領(当時)が平壌を訪問し、初めて金総書記と会談して以来、歴史上2回目です。そのときは飛行機でしたが、今回は自動車に乗って行きました。かつて、激しい戦闘が行われた両国の境界をまたぐ新しい道路がつくられているのです。
朝鮮半島は、1910年から第2次世界大戦が終わる45年まで日本の植民地で、自分たちの国はありませんでした。日本が戦争に敗れると、北緯38度線を境に、北側にソ連(今のロシア)軍、南にはアメリカ軍が入ってきました。四八年にはソ連が後押しした北朝鮮と、アメリカなどが支援した韓国という二つの国ができました。50年から3年間は、アメリカや中国を巻き込みながら、同じ民族同士が血を流す朝鮮戦争が起きてしまいました。その後も、海や陸の境界線近くで争いがあり、犠牲者も出ています。
さて、今回の南北首脳会談では、何が決まったのでしょうか。朝鮮戦争はまだ休戦状態にあるので、戦争に参加した国のトップが集まり正式に戦争を終わらせると宣言することです。そして争いが起きたときには、平和的に話し合いで解決するしくみをつくろうと約束しました。また、韓国の政府や企業が、調子のよくない北朝鮮の経済を助けることも重要なポイントです。お金のある韓国の企業が北朝鮮に工場を建てて、北朝鮮の人を雇うことになります。
北朝鮮は、金総書記が長いこと権力をにぎっている独裁国家で、軍事がすべてに優先する政策(先軍政治)をとっています。韓国は、選挙によって政権が交代する民主主義の国です。首脳会談を貫く精神は、政治のしくみの違いを乗り越えて、同じ民族同士で力を合わせようということでした。
次の韓国大統領の考えも影響
これですべてうまく行くのでしょうか。まだまだ、多くの難問を解決しなければなりません。一番の問題は、北朝鮮の核兵器(原爆)の存在です。北朝鮮は昨年の10月に核実験を行い、世界各国から非難されました。
北朝鮮を説得して核兵器を捨てさせるため、六者協議(北朝鮮のほか、韓国、アメリカ、中国、ロシア、日本が参加)がこれまで何回も開かれています。ここで話し合いが進み、北朝鮮は今年中に、原子炉など3つの施設を使えなくすることを約束しました。11日から、アメリカの専門家が北朝鮮を訪れ、核施設を見て回っています。
しかし、北朝鮮は核兵器そのものを捨てるとはっきりと約束していません。核問題が解決しないと、平和のしくみをつくろうといってもうまく行きませんし、北朝鮮の核兵器をおそれる周りの国が納得しません。
韓国では12月に大統領選挙があります。大統領は1期5年しかできませんので、盧大統領はまもなく引退します。新大統領が、北朝鮮についてどう考えるのか。これも今後の韓国と北朝鮮の関係に影響を及ぼすでしょう。「争いは話し合いで解決する」という原則は守っていかなければなりません。
(桜井 泉記者=朝日新聞 外交・国際グループ)
2007年10月21日
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