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減税は企業優遇、家計にはちょっぴり

07年度税制でどうなるの

企業設備投資に大きな恩恵
経済成長重視の考えを反映

 今年4月から1年間の税金をどうするかを盛り込んだ「2007年度税制改正大綱」がまとまり、政府は国会に関連法案を提出します。税金を少なくする減税は、多くが企業・会社向け。個人や家庭が助かる部分は少しだけになりそうです。安倍内閣ができて初の税制改正で潤うのは、ほとんどが企業や一部のお金持ちだろうとも言われています。大きな課題である「消費税増税」については、夏の参議院議員選挙への影響を避けるため、検討が今年末まで先送りされました。
 税制は毎年、少しずつ変わります。社会の変化に合わせるためですが、政府の政策が反映され、しかもたいていの人が何かの形で払っている税金のことですから、多数の人に影響する問題なのです。
 四月からの新年度の減税で最も恩恵を受けるのは、どうやら企業の設備投資のようです。
 企業が持っている工場設備などが古くなる「償却」に対する見積もりの仕方を変えることによって、約六千億円の減税になりそうです。とくに、液晶やプラズマディスプレーの生産設備など三種類のハイテク設備については優遇します。これらは、すでに実施されている研究開発・情報技術(IT)減税に近い減税規模といいます。
 企業がもっと力をつけて、国際競争に勝ち抜けるようにと、日本以外の先進国並みの扱いにするというのが、優遇の理由です。経済成長を重視して、そのために企業に活気をという安倍首相の考え方を税制面で後押しする形です。
 もう1つ話題になったのが、証券優遇税制の1年延長です。
 証券市場で株を売った利益と配当については、本来20%を税金として納めることになっています。それを景気対策などのために03年から半分の10%におまけしていました。その期限が07年度中には切れるはずでしたが、1年延長することにしたのです。
 証券業界から「市場に影響を与える」と強い要求が出たためだそうです。これには「金持ち優遇だ」という批判も強く、税制改正の焦点になっていました。

「市民は実質増税」の見方も

 個人や家庭関係の減税は、住宅の買い替えで損をした人を少し助け、お年寄りが家の中の段差をなくすなどのバリアフリー工事をする時に税金を減らします。ただ、企業への減税に比べたら、どうも小粒なものばかりです。
 おまけに、みなさんのお父さん、お母さんなど個人の所得に対して、前から決まっていた「定率減税の廃止」が、この1月から実施されます。去年まで所得税をおまけしていた措置を完全にやめるというもの。証券優遇税制は延長したのに、こちらの方は延長されませんでした。「実質増税ではないか」との見方もあります。
 今度の税制改正については、「減税といっても98%が企業向きで、市民にメリットがない」との反発や、「財政状態や高齢化への対応を考えれば、増税論議も必要だったのでは」といった指摘が根強くあります。

(高橋 俊一・ジャーナリスト)

2007年1月7日


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