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横田めぐみさんの夫の可能性が高いとされる金英男さんの家族に会いたいと語るめぐみさんの両親=12日、川崎市で
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DNA鑑定で可能性高まる
日本政府、北朝鮮に対応要求
中学生の時に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんについて、新しい情報が出てきました。めぐみさんの娘、キム・ヘギョンさんと、韓国人拉致被害者の金英男さんが父と子である可能性が高いことが、DNA鑑定でわかったのです。めぐみさんの夫が金英男さんだとの可能性も高まったわけで、政府は北朝鮮にきちんとした対応を要求し、韓国には連携を求めました。
横田めぐみさんは新潟市立寄居中学一年だった一九七七年十一月、バドミントンの部活動を終え、帰宅途中に行方不明になりました。北朝鮮に連れ去られた拉致の疑いが強まり、北朝鮮は二〇〇二年九月の日朝首脳会談で拉致だと認めました。しかし、北朝鮮は「すでに死んだ」と言い、娘のキム・ヘギョンさんがいることを日本側に伝えてきました。
北朝鮮の説明は、死亡時期などをめぐり、よく変わったうえに、死亡確認書はにせ物でした。〇四年十一月に日朝実務者協議のために北朝鮮の平壌を訪れた日本政府代表団の前に「夫のキム・チョルジュン」と名乗る人物が出てきて、めぐみさんの「遺骨」を日本側に渡しました。日本側で鑑定したところ、「別人のDNA」が検出され、めぐみさんの骨ではないことがわかりました。
DNAは、遺伝子の本体をつくっている核酸の一つです。これを分析すると個人を見分けることができ、親子鑑定にも用いられています。
韓国からの情報もとに調査
拉致問題解決へ日韓協力も
今回の問題が起きたのはまず、めぐみさんの夫は拉致韓国人だという情報が韓国の拉致被害者家族会を通じて流れました。そこで、日本政府が、七七年と七八年に韓国から北朝鮮に拉致されたとみられる男性五人の血液や毛髪などを取り寄せ、調べていました。
キム・ヘギョンさんのDNAと符合するかを鑑定したのです。日本の二つの大学で調べた結果、キム・ヘギョンさんと金英男さんが血縁関係にある可能性が、それぞれ九九・五%と九七・五%と出ました。外務省関係者は、二人に血のつながりがあるのは「ほぼ確実だ」と受けとめています。
金英男さんは、韓国情報機関の発表によると、高校一年だった七八年八月、韓国西部の島に海水浴に出かけ、夜に姿を消しました。九七年に韓国内でスパイ容疑で逮捕された北朝鮮工作員の話から、北朝鮮にさらわれたことがわかったのです。
この金英男さんが平壌で日本政府代表団と面会したキム・チョルジュンと名乗る人物と同じかどうかは、確かめられていません。北朝鮮は「韓国人拉致被害者は存在しない」と主張。韓国の返還要求に応じていません。
今回の鑑定について、北朝鮮側は「耳を傾けることはできない」と反発。「拉致問題はもう解決した」という立場でいます。
一方、韓国はDNAの分析結果を日本政府から受け取り、鑑定作業を始めました。韓国統一省の次官は「日韓両国が共同で対応しなければならない部分もある」と話し、協力に前向きな姿勢を見せています。ただ、韓国政府は北朝鮮との融和策を打ち出しているだけに、これから具体的にどうするか、まだ微妙です。
(高橋 俊一・朝日新聞記者)
2006年4月23日
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