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地方制度調査会が3案答申
都道府県廃止、ブロック分け
「ドウシュウセイ」って何かな? 大人ももう一つぴんとこない言葉だけれど、日本の国の仕組みと暮らしを大きく変えるかもしれないんですよ。
道州制。都道府県を廃止して、日本を十前後のブロック(道州)に分け直し、国(政府)の権限や税財源を大幅にそこに移して、それぞれの道州が自立性を発揮できる国にしてゆこうという案です。アイデアは五十年ほど前からあったけれど、この二月末、首相の諮問機関の地方制度調査会が「広域な道州制の導入がいい」と首相に答申。本格的に検討されることになりました。
答申では日本を九、十一、十三の道、州に分ける三パターンが示されました。九道州では、北海道、東北、北関東信越、南関東、中部、関西、中国・四国、九州、沖縄です。
十一道州では、この北関東信越、中部の一部を北陸、東海に分け、中国と四国を分離。十三道州ではさらに、東北、九州を南北に分割するという案です。
日本は中央政府、道州、その下の市町村という構成になります。都道府県がしてきた仕事は大幅に市町村に移され、国の仕事もできる限り道州に移されます。
国の仕事は、外交や防衛、司法、通貨・金融、皇室関係、それに国際空港や国際港の維持・管理などに絞られ、国道や河川の管理、大気汚染対策などは道州へ、そして高齢者福祉や教員人事といった都道府県の仕事が市町村へ移されます。
「国の役割を重点化し、内政は広く自治体が担うことを基本とする」(答申)のです。この考え方が端的にあらわれているのがアメリカです。
国の権限や税財源など移す
全国一律から地方に自立性
アメリカは五十州と連邦政府で成り立つ連邦国家ですね。州の権限は大変大きく、五十の国の共同体といっても過言でないほどの独自性を持っています。
法律のほとんどは各州での立法にまかされています。同じ犯罪でも州によって刑はまちまち。死刑のない州も十州以上あります。
連邦政府は教育には基本的にノータッチです。国立大学はなく、私立大のほかは、学校のカリキュラム、先生の任免、給与など、すべて州やその下の市などで決めます。中学生で優秀ならどんどん大学生に「飛び級」できる州もあります。
税金は州によって違い、州は独自の軍隊を持っています。まさに五十の顔の集まりです。イギリスではスコットランド地方で独自の通貨も使われていますね。
日本は明治の廃藩置県以来、都道府県を通じて中央集権制を徹底させてきました。刑法はむろん法律、教育の基本、税金、通貨……多くが全国一律です。「地域で判断した方がふさわしいことにも、法令や補助金を通じて国がかかわり」「必要以上の画一性や東京一極集中の弊害が生まれた」と答申はいっています。
道州制は連邦制ほどの自治を考えているわけではありませんが、それでも、地域のニーズ(必要性)に応えて独自に法律をつくり、徴税できる権限をどの程度認めるかがかぎになりそうです。北海道をモデルケースとして先行させよう、という案も出ています。
(遠藤 正武・ジャーナリスト)
2005年3月12日
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