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米ブッシュ政権、中間選挙敗北で弱体化

民主党が上下院で過半数
転換を迫られるイラク政策

中間選挙敗北後、ブッシュ米大統領(右)が安倍首相と初の首脳会談。日本の政策への影響はまだ見通せません〓十八日、ベトナム・ハノイで

 アメリカでは今、ブッシュ大統領と共和党が、イラク問題などで政策の転換を強く求められています。11月7日に行われた、上院・下院の議員を選ぶ選挙で、民主党がブッシュ大統領の共和党を破り、勝利したためです。
 アメリカでは、日本の国会にあたるものを連邦議会といい、任期6年の上院と任期2年の下院があります。今回は、上院議員の3分の1と下院議員全員を選びました。同時に全国50州のうち36州の知事選挙もありました。
 大統領の任期は四年です。今回の選挙は、任期の中間にあるので中間選挙と呼ばれます。折り返し点に立った大統領の仕事ぶりへの評価につながるので、特に重要な選挙です。
 アメリカは、共和党と民主党という2つの大きな政党が対決する二大政党制です。民主党が上院、下院ともに過半数を占めたのは、1994年以来、12年ぶりです。今回の選挙で一番争われた点は、共和党のブッシュ大統領が進めたイラクへの軍隊の派遣でした。
 アメリカは、2003年3月にイラクを攻撃し、フセイン大統領の体制をつぶしました。その後、イラクに民主的な政治体制をつくろうとしていますが、イラクの人たちのアメリカへの反感やイラク国内での宗教による対立から激しい戦いが続いています。イラク戦争でのアメリカ軍関係者の死者は2800人を超えています。
 中間選挙で民主党が勝ったことから、ブッシュ大統領のイラク政策は国民から批判されたと考えてよいでしょう。大統領は、イラク戦争の責任者であるラムズフェルド国防長官を辞めさせ、後任にロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官を指名しました。

関心はもう08年大統領選へ
今後の動きで日本にも影響


 ブッシュ大統領は、重要な問題については今後、民主党に協力を求める姿勢を示しました。しかし、中間選挙を終えたアメリカでは、誰が08年の大統領選挙の候補になるか、という点に関心が集まっています。民主党は、残り任期が少なくなってきたブッシュ大統領をもっと批判し、大統領選挙で有利な立場に立ちたいと思っているでしょう。早速、民主党の有力な上院議員が、米軍の4〜6か月以内のイラクからの部分撤退を提案しています。
 大統領候補ですが、民主党では、クリントン前大統領の夫人、ヒラリー上院議員の人気が高まっています。共和党のマケイン上院議員は選挙資金集めの委員会をつくり、選挙に向けて動き出しました。ほかにジュリアーニ前ニューヨーク市長の名もあがっています。
 日本は、日米安全保障条約を結んでアメリカの同盟国になり、政治、経済的にも強く結びついています。ブッシュ大統領が、中間選挙の結果をうけて米軍のイラク派遣や北朝鮮の核開発問題について新しい方針を示せば、日本の政策にも影響を与えそうです。

(桜井 泉・朝日新聞外報部)

2006年11月26日


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