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きびしい寒波と豪雪どうなってるの

偏西風が南下、継続して寒気
高齢化で雪下ろしも困難に

 今年は暖冬だという予報だったのに、猛烈な寒波と豪雪が襲ってきました。

 なんでも「北極振動」といって、北極で寒気を放出したり、ため込んだりする「ポンプ」(気圧配置)が、もう一か月以上も寒気を日本など中緯度地域へ放出し続けているらしいのです。上空を西から東に向かって吹く「偏西風」が、いつもの年より南に下がっていることも影響しています。

 零下何十度の寒気は日本海でたっぷり水蒸気を吸い込み、雪雲を発達させ、山脈に当たって日本海側に大雪を降らせます。

 海は美しいけれど怖いですね。台風は暖かい南の海で恐ろしいエネルギーを蓄え、寒気もまた海からの水蒸気で大雪を降らせます。四方が海の日本は、その幸に恵まれる一方、いつも脅威にもさらされています。

 寒気も雪も、こんどは記録ずくめです。去年十二月の平均気温は関東甲信、北陸、東海と近畿、中国、四国、九州で戦後の最低を記録しました。

 積雪は山沿いの各地で三(メートル)を超えました。青森市酢ケ湯で三七三(センチ )、新潟県津南町で三九〇(センチ )、長野県湯沢温泉村で三四三(センチ )など、四十以上の地点で一月の最大積雪を更新中。新潟・長野県境では約二百戸が孤立しました。道も家も二階の高さまで雪に埋まりました。

 積雪約四(メートル)の新潟県津南町では八十四歳と八十三歳の老夫婦が、十日以上も自宅に閉じこめられました。
 「居間の引き戸が開かなくてなって……。周りは真っ暗。夜なんだか昼なんだかまるで分からなかったよ」

 雪は重い。新雪一(メートル)の重さは、一平方(メートル)で約百(キ ロ)グラム。百平方(メートル)の屋根に二(メートル)積もれば約二十(ト ン)にもなります。車が十数台、屋根に乗っている状態です。

 雪下ろし中に屋根から転落したりして、死者は九日現在、七十人以上出ています。その多くが六十五歳以上の人。

 日本は若者が減り、お年寄りが増える社会になっています。推計では二〇五〇年には人口の三分の一が六十五歳以上になります。そんな社会の大変さが、この雪下ろし一つ見ても分かりますね。

防寒具が売れ、経済はプラス
 自衛隊が除雪に出動。村落孤立。秋田新幹線は一時、全線運休。雪崩続発。スキー場一時閉鎖。レタス、白菜など生鮮野菜が大被害で値段高騰。寒くてイチゴは赤くならず。灯油の値もはね上がります。

 それでもこの寒波は、日本の経済にプラスになる、といわれています。十二月の寒さでコートなど冬物衣料は飛ぶように売れ、ヒーターなどの暖房機器もどんどん売れています。その経済効果で〇五年度の国内総生産(GDP)が〇・一三%押し上げられそうだといいます。金額にして約六千六百億円のプラス効果とか。

 豪雪はこれまで一、二月にやってきました。「三八豪雪」(昭和三十八年=一九六三年、北陸中心に死者二百三十一人)、「五九豪雪」(昭和五十九年=一九八四年、日本海側で死者九十人)も被害は一、二月に集中しました。

 こんどは十二月から一月にかけてです。日本海側はふいを突かれました。全国的には二月までの寒さに備えて防寒具が買われています。

 雪は降り続くのでしょうか。通常、北極の「ポンプ」は二週間ほどで寒気をため込む方に変化するらしい。なのに、なぜかその気配がないといいます。まだまだ警戒が必要なようです。

  (遠藤 正武・ジャーナリスト)

2005年1月15日


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