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9・11後、世界をまきこむテロとの戦い

米同時多発テロから4年
イラクでなお強い反米感情

 今年もまた、9月11日がめぐってきます。4年前、2001年のこの日、アメリカのニューヨークにある世界貿易センタービルやワシントンの国防総省に旅客機四機が突っ込み、ビルの中にいた人たちや救助活動中の消防士ら約3千人が亡くなりました。ビルには日本の銀行などの事務所があり、日本人も20人以上が犠牲になっています。

 イスラム教を信じて過激な行動をする人たちが一斉に飛行機を乗っ取り、ビルに激突させたのでした。アメリカの経済や政治の中心地をねらった、いわゆる「同時多発テロ事件」です。
 これまで戦争といえば、ふつうは、国と国との間の戦いでした。ところが、この事件を起こしたのは、政府を持つような国家ではありませんでした。アメリカは、イスラム過激派の指導者であるオサマ・ビンラディンという人が率いるアルカイダという組織による犯行と断定しました。アメリカ政府は、この事件を「自由と民主主義への宣戦布告」と受け止め、国内では報復(仕返し)を求める声が高まりました。

 アメリカのブッシュ大統領は、翌10月に、ビンラディンをかくまっているとして、タリバーンという組織が支配しているアフガニスタンを攻撃し、つぶしました。そして、新しい政府をつくりました。
 さらにアメリカは、イラクが、テロを支援していると非難していました。2003年3月、イラクを攻撃し、独裁者だったフセイン大統領の政権を崩壊させました。戦争が終わると、アメリカはイラクに軍隊を派遣して占領しました。しかし、イラクの人たちのアメリカへの反発が強く、兵士らをねらったテロが多く起きています。

広がる標的、テロ防ぐには?
世界の貧しい地域に支援を

 昨年3月、スペインで、やはりアルカイダ系のテロリストによって通勤列車が爆破され、200人近くが死んでいます。今年に入ってからは7月に、イギリス・ロンドンの地下鉄駅など数か所で大規模なテロが起き、50人あまりが死亡し700人ほどがけがをしました。イギリスは、アメリカとともにイラク戦争に積極的に参加したため、テロ攻撃の標的になったのではないかという見方もあります。

 先進国はテロに対する警戒を強めています。日本でも飛行機に乗るときは、持ち物の検査が最近、厳しくなりました。大きな駅など、人々がたくさん集まるところでは、警察官の姿をよく見かけるようになりました。

 テロを許さないために、各国と協力して対策をとるのはもちろんのことです。それでも、犯人が爆弾を抱えたまま爆発させ、自らも死んでしまう、自爆テロを防ぐのはとても難しいのです。テロを防ぐには、世界の貧しい地域に住む人たちの生活を向上させ、先進国への不満を和らげることも大事なことでしょう。こうした点でも国際協力が求められます。

  (桜井 泉・朝日新聞外報部)

2005年9月11日


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