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地下鉄やバスが次々爆発
実行容疑者4人を特定
イギリスのロンドンで七日、地下鉄やバスが突然爆発して、五十人以上が亡くなりました。警察が調べたところ、何者かが爆発物を仕掛けた、テロ事件であることがわかりました。いったい誰が、何のためにこんなことをしたのでしょう。
事件は午前八時五十分ごろ、通勤客でごったがえしていた三本の地下鉄の車両で、ほぼ同時に起こりました。続いて約一時間後に、二階建てバスが爆発。警察は、死者が五十人以上、負傷者は七百人になる見通しだと発表しました。
警察は十二日、共犯とみられる一人を逮捕しました。実行容疑者は四人で、爆発の際に死亡した可能性が高いとみています。現地の新聞は、四人はいずれもイギリス国籍で、少なくとも三人はパキスタン系のイギリス人だと報道しています。
警察ではイスラム過激派の犯行とみており、「国際テロ組織アルカイダの犯行を示す特徴がある」と話しています。アルカイダは、イスラム過激派による国際テロ組織で、オサマ・ビンラディン容疑者が指導者です。これまでにも、二〇〇一年九月に米国で起こった同時多発テロや、〇四年にスペインのマドリードで約二百人の犠牲者を出した列車爆破テロなど、多くの事件に関係したとされている組織です。今回の事件では、アルカイダ関連組織を名乗る二つのグループがインターネット上に犯行声明を出していますが、本当にこうした組織がやったことなのかどうかは、まだわかっていません。
注目集めるサミットを狙う
貧困削減など取り組み必要
それにしても、なぜイギリスがテロの標的にされたのでしょうか。もしイスラム過激派の犯行だとすれば、米国と一緒にイラク戦争を戦ったことなどに対する、イスラム過激派の反発が考えられます。また、事件が起こった七日は、イギリスで世界八か国の首脳による「G8サミット」が開かれているときでした。世界が注目しているときにあえてテロ事件を起こすことで、「国際的な政治宣伝を狙ったのではないか」と分析する専門家もいます。
世界の国々は、〇一年に米国で同時多発テロが起こって以来、協力してテロに立ち向かってきました。しかし、世界の主な都市で相次ぐテロは、世界に大きな衝撃を与えています。
テロを未然に防ぐための対策を、日本も含めた各国がさらに真剣に考える必要があるでしょう。八日に閉幕したサミットの首脳声明では、テロには断固として対処し、国同士での連携強化や交通機関の治安対策などに取り組むことを確認しました。
ただ、テロを起こそうと考える人間がいる限り、事前にすべてを防ぐのは難しいのも現実です。サミットに出席した各国の首脳は、世界でいまも起こっている紛争の解決や貧困の削減、文明間の相互理解といったことに取り組むことも決めました。テロを起こそうとする人間をこれ以上増やさないためには、こうした根本的な問題に取り組む必要があるからです。
(大島 隆・朝日新聞外報部)
2005年7月17日
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