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 お年寄りを狙ってリフォーム詐欺

住宅関係の営業マンら逮捕
 事前に調査、悪質なセールス

 東京都内の住宅リフォーム会社で営業を担当していた四人が、お年寄りをだまして契約を結ばせたとして、先月末、詐欺と特定商取引法違反の疑いで警視庁に逮捕されました。
 警察の発表によると、四人の営業マンは埼玉などに住むお年寄り四人に「家の基礎にひびが入っている」などとでたらめを言って工事の契約書にサインさせ、一件あたり二十一万円から百四十五万円をだまし取っていました。
 今回の事件の特徴は、まず第一に被害が広い範囲に及んでいることです。摘発された住宅リフォーム会社の「サムニングループ」は二〇〇二年からの三年間で全国の五千四百人と契約を結び、百十四億円を荒稼ぎしていました。契約者の六割以上が六十代以上で、警察は、同じような被害にあった人がたくさんいると見て調べを進めています。
 第二の特徴は、セールスのやり方が非常に悪質なことです。営業マンらは事前に東京電力などを装って電話をかけ、家族構成などを聞き出し、独り暮らしのお年寄りなどを割り出していました。日ごろ、幹部が客の役になり、だまし方の練習までしていたそうです。
 また、「親の遺産が入っている」「まだまだいける」など、客の情報を「調査書」に記録。何度もだまして、お金を吸い取ろうとしていたとみられています。
 第三に工事自体が極めていい加減だったということです。警察が専門家に調べてもらったところ、大半の工事には補強の効果がなく、価格はふつうの二倍以上に設定されていました。工事をした作業員の中には、素人同然の「職人」もいたとされます。
 警視庁が特定商取引法だけでなく、より刑罰の重い詐欺罪(十年以下の懲役)を適用したのも、工事がでたらめで、お金を巻き上げるための口実だったと判断したからでしょう。

 

各地で相次ぐ悪質リフォーム業者による被害。「リフォーム契約の無効」を訴えた男性宅の屋根裏には、不必要な金具も多くみられる=京都市内で

独り暮らし増え相次ぐ被害
  だまされないように知識を
  社会の高齢化、核家族化により、独り暮らしの老人が増えています。それに伴って、お年寄りが悪徳商法の被害に遭うケースが後を絶ちません。
 訪問販売では契約書を受け取ってから八日間、無条件に解約できる「クーリングオフ制度」があるのですが、周囲の人が気づいたときにはこの八日間を過ぎている場合も少なくなく、業者との解約交渉が難航する場合が多いようです。
 根本的な問題の解決のためには、お年寄りなど、判断能力が低下した人を保護する「成年後見制度」をもっと普及させる必要があります。
 さて、今回の事件はお年寄りの問題で、中学生には無関係なのでしょうか。
 みなさんも何年かして成人になれば、契約を自由に結べるようになりますが、毎年、二十歳になったばかりの若者がキャッチセールス(路上でアンケートを名目に声をかけ、最終的に高額の商品を売りつける悪徳商法)などの被害に遭っているのです。悪い人たちのえじきにならないためには、法律や経済など、社会の仕組みに明るい人間になることが大切です。
 不要なものは、断固として「ノー」と言える賢明な消費者になって下さい。

 (久保谷 洋・ジャーナリスト)

2005年7月10日


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