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ライブドアとフジの争いは法廷へ
ニッポン放送株問題

新株差し止める仮処分申請
 ニッポン放送の株をめぐるフジテレビジョンとライブドアの争いが、ついに法廷に持ち込まれました。ニッポン放送は、これまでに発行された株の1.44倍にあたる新しい株を発行して、それをすべてフジテレビに買ってもらうことで、この先ライブドアがニッポン放送の株を買い増しても影響が出ないようにしようとしています。ライブドア側は、こうした行為に反発し、2月24日、東京地裁に、この発行を止めさせるように仮処分を申請しました。
 もともとはライブドアが、ニッポン放送の株を大量に買ったことがきっかけです。ニッポン放送は、関東地区のラジオ局ですが、フジテレビの22.5%の株を持っています。このため、ライブドアがニッポン放送の株を大量に買って同社の経営権を握れば、フジテレビの経営にも間接的に口を出すことができます。ライブドアは現在、ニッポン放送の株のうち約40%を買い占め、最大の株主に躍り出ました。
 これに対し、ニッポン放送は、4720万株の新株を発行することを、23日に発表しました。「新株予約権」といって、株はフジテレビに買ってもらうことが大前提です。ニッポン放送の株は現在3280万株。これが、新株とあわせて一気に2倍以上に膨らめば、フジテレビの保有する割合が高まり、ニッポン放送はフジテレビの子会社になります。同時にライブドアのニッポン放送株の保有率は、自動的に10%台までに減ってしまいます。

記者会見するライブドアの堀江貴文社長(上)、フジテレビの日枝久会長(下)

株の自由取引など どう判断
 株の数が急に倍に増えると、理論的には、一株あたりの価値は半分以下に下がります。当然、株主の発言権も小さくなってしまうため、それをいやがる株主から、ニッポン放送の経営者が訴えられる危険性もあります。
 実はフジテレビは、ニッポン放送の株を市場の相場より高い値段で買うと、ニッポン放送の株主たちに持ちかけていました。これを「公開買い付け」(TOB)といいます。フジテレビはこの方法で株を集めようとしたのです。株の価値がこの先下がるかもしれないと思うと、株主は「TOB」に応じて高い値段で株を売ってしまおうと考えがちだからです。しかしライブドアによる株の買い占めが明らかになってからは、株価が上昇。2日現在、TOBの価格を上回っています。
 商法では、「会社で支配権を持ち続けようとするために新株を発行する」ことを禁じています。これを認めてしまえば、万が一、会社の経営に問題があっても、株を大量に買うことで経営者を交代させることが不可能になってしまうからです。株が自由に取引され、その半分以上を持った株主がその企業の支配権を握る、というのは、世界共通のルールです。
 ライブドアが東京地裁に訴えたことで、判断は裁判官にゆだねられました。

(斎藤 智子・朝日新聞記者)

2005年3月6日


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