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具体的手続きを検討
投票までの期間や年齢は?
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国民投票法案をめぐる公開討論会=今年3月、東京・代々木で
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衆議院に新しく設けられた憲法調査特別委員会で、憲法改正に関する「国民投票法」の議論が始まりました。聞きなれない名前ですが、いったいどんな法律なのでしょうか。
少し公民の授業のおさらいをしておくと、憲法改正には衆院と参院でそれぞれ総議員の三分の二以上の賛成を得て、国会が改正案を発議し、この改正案を国民投票にかけて、過半数の賛成を得る必要があります(憲法九六条)。しかし、この憲法の条文だけでは改正手続きはできません。例えば@国会の発議から投票までどのくらいの期間をおくのかA過半数とは有効投票の過半数なのか、白票なども含めた投票総数の過半数なのかB投票できる国民の範囲をどうするのか――などをあらかじめ決めておかなくてはならないからです。このような憲法改正の具体的手続きを決めようというのが、今検討されている国民投票法です。
これらの点について、与党案はC投票日は国会の発議から三十日以後九十日以内D過半数は有効投票の過半数E投票権者は二十歳以上――などとしています。国民投票法については、制定そのものに慎重な意見も少なくありません。仮に法律をつくるとしても、発議から投票までの期間はもっと長くして、十分に国民が議論できるようにすべきですし、憲法が国の形を定める基本法であることを考えに入れると、過半数は少なくとも投票総数の過半数とすべきでしょう。また、投票権者を十八歳以上とすることも検討されてよいと思います。
報道を規制することは問題
国民には十分な情報提供を
与党案で一番問題なのは、新聞やテレビなどメディアに対する規制が盛り込まれていることです。虚偽の報道を禁止し、違反したら処罰するというのです。
もちろん、うそを報道してよいはずはありませんが、何が「うそ」かは立場によって異なります。例えば、ある雑誌が「自衛隊の存在を明文で認めた改正案は、軍国主義国家を目指すものだ」と批判したとします。これに対して、改正案支持派はきっと「軍国主義など目指していない。事実無根だ」と怒るでしょうね。これは虚偽報道にあたるのでしょうか。
この雑誌の意見に同意するかどうかは別として、この程度の批判は当然、許されるべきものです。何が「虚偽」かをあいまいにしたままで規制をかければ、改正案についての自由な論評を萎縮させる恐れがあります。
私たちの民主的な社会は、自由な議論が保障されれば最終的には正しい意見が多数を占めるという確信の上に成り立っています。しかし、それには一つ条件があります。国民に判断のための十分な情報が与えられることです。国民への情報の流れを狭める規制には特に慎重でなければなりません。
米連邦最高裁判事であったホームズやブランダイスは、かつて「悪い意見であっても、その判定は思想の自由な交換や市場の競争にゆだねられるべきだ」と主張し、政府の言論規制に待ったをかけました。みなさんも「思想の自由市場」という考え方の大切さをもう一度考えてみてください。
(久保谷 洋・ジャーナリスト)
2005年10月30日
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