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| 厳しい表情の小泉首相 |
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| 民主党の岡田代表 |
改選数を割っても首相続投
小泉首相の3年間の政治に、有権者から厳しい審判が下りました。11日に開票された第20回参議院選挙で、自民党は49議席と、改選前の目標だった51議席に及ばなかったのに対し、民主党は38議席から50議席へ大躍進し、改選数で自民党を上回りました。両党とも、多国籍軍への自衛隊参加問題や年金制度改革に対する世論の反発が強かった結果、と分析しています。
投票率は56.57%。戦後3番目に低かった2001年の前回の選挙をかろうじて上回りましたが、92年から五回続けて60%を割り込みました。参議院選後の議長、副議長などを決める臨時国会は、7月30日に開かれます。
今回の選挙で、共産党は改選前の4分の1近い4議席へと激減し、社民党は2議席維持にとどまりました。改選されなかった議席を加えると、参議院での自民党勢力は115議席、民主党は82議席。この2つの大きな政党が、政策面などで互いに競い合う「二大政党化」が、この選挙でますます強まったといえます。
自民党は、同じ与党である公明党をたしても、改選議席の過半数(61議席)には届きませんでした。しかし、小泉首相は「衆議院と参議院の両方とも、今も与党が過半数を占めている」との理由で「責任をとる必要はない」としています。引き続き政権を続けるとの方針です。
年金、自衛隊…説明不足に批判
どうして自民党は敗北したのでしょう。
最大の理由は、小泉首相が「世論」を読み誤ったことでしょう。今回の選挙の争点だった「年金制度改革」で、首相は、自らもかつて年金を一時期払っていなかったことがばれました。にもかかわらず、「人生いろいろ、会社もいろいろ」などと発言。批判を押さえこんで、国民の負担を増やす法案を強引に採決してしまいました。
自衛隊参加問題では、国会や国民にきちんと説明しないまま多国籍軍への参加を決め、批判したマスコミを「反米」の一言で切り捨てました。
こうした態度が、有権者の目には「おごり」と映ったのでしょう。小泉首相はこれまで軽めだけれど、切れのいい短い発言で人気を集めたところがありますが、今回はテーマが重大にもかかわらず「説明が足りなかった」ことが反発を呼んだのです。
投票所の出口で投票者からじかに投票行動を聞く朝日新聞社の「出口調査」では、支持政党を直前まで決めていない「無党派層」のうち、ほぼ半数が民主党に投票していました。無党派層は、年金問題にとりわけ強い批判を抱いていたことも明らかになっています。
同時に、自民党自身の「力」が弱まっているのでは、との指摘もあります。
今回、自民党は都市部はもちろんのこと、伝統的に「強い」とされてきた地方でも支持を失いました。中国地方や東北、九州、四国など29の都道府県の「比例区」で、民主党が得票率1位だったのに対し、自民党は46都道府県で前回の参議院選挙より得票率を減らしました。候補者1人が当選する27の「1人区」で、自民党は14議席にとどまり、民主党に9議席を奪われました。しかも、自民党に今のところ、小泉首相に代わるだけの候補はいないとされています。
(斎藤 智子・朝日新聞記者)
(04年7月18日)
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