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見返りに支援求める北朝鮮
4国は放棄条件に重油供給
北朝鮮が核兵器を開発している問題を平和的に解決するための方法を話し合う「6者協議」が6月23〜26日、中国の北京で開かれました。「6者」というのは北朝鮮、韓国、中国、米国、ロシア、日本のことです。
北朝鮮が、多くの人々を一瞬で殺す威力のある核兵器を持てば、日本を含め東アジアにとって大きな脅威です。北朝鮮は1994年に1度、核開発を凍結すると米国に約束しました。ところが2002年になって核開発を続けていたことを認め、核施設の再稼働を表明したのです。話し合いによる解決が急がれ、昨年8月に第1回の6者協議が実現しました。
3回目となる今回の協議で、北朝鮮は核開発を「凍結」する見返りとして、発電のエネルギーとなる重油の支援などを求めました。一方、米国は北朝鮮が核を放棄することを条件に、日本や韓国、中国、ロシアが重油を供給することを提案しました。
今回の協議では、対立する米国と北朝鮮がどれだけ歩み寄れるかが注目されていました。互いに具体的な提案を出した点で、一歩前進したと言えるでしょう。北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は5月の日朝首脳会談で小泉首相に「のどがかれるまで(ブッシュ米大統領と)歌いたい。みなさんには音楽を奏でてほしい」と話し、日本など六者協議に参加する国に後押しを期待していました。
北朝鮮は体制の保障を要求
凍結の検証方法など検討へ
北朝鮮が求めているのは、第一に現在の体制が続くことの保障です。核兵器を完全に廃棄してしまったら、米国の攻撃を受けるのではないかと心配しているのです。米国は北朝鮮やキューバ、イラン、シリアなどの国々を「テロ支援国家」に指定し、経済制裁などの強い姿勢で臨んでいます。北朝鮮は核開発を凍結する見返りに、米国がこの指定を外すことも求めています。
日本政府は、北朝鮮の提案を「核廃棄に向け具体的な一歩を踏み出す姿勢を示した」と前向きに評価しました。ただ、これですべてが解決したわけではありません。実際に凍結されたかどうかの検証も必要になります。次回の協議は9月末までに北京で開かれる予定で、それまでに実務担当者が凍結の期間や検証方法などを具体的に話し合います。
北朝鮮と日本には国交がありません。91年に国交を結ぶための交渉が始まりましたが、現在は中断されたままです。拉致問題も解決されていません。今回の6者協議の中では、北朝鮮側が「本国に持ち帰る」と述べた以上の成果は見られませんでした。
地理的には近い国でありながら、日本と北朝鮮の国民同士が普通に交流できるようになるまでには多くのハードルが残されています。
(有吉 由香・朝日新聞外報部)
(04年7月11日)
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