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米国は確かに政治、経済、軍事などあらゆる面で、現在の世界で圧倒的な力を持っています。しかし、米国が自分の力を過信して、国連や同盟を重視せずに動くと、ほかにも国連を軽視する国が出てきて、国連の国際秩序維持の機能が低下しかねません。中東はもちろん中南米やアフリカでも、情勢が不安定な地域では、安全保障に国連が大きな役割を果たしています。国連の権威が揺らいでしまうと、これらの地域の将来に混乱を招く恐れがあります。
日本は、国際問題の解決に国連が主要な役割を果たすべきとする「国連中心主義」を掲げてきました。国連を運営する費用の20%以上も負担しています。しかし、今回の事態では、日本の意思が国連での決定プロセスに全く反映されませんでした。イラク戦争後の地域の復興プロセスも含めて、これからの国際社会で国連がどう役割を果たしていけるのか、真剣な議論が必要となります。日本もその議論に積極的に加わらなければならないでしょう。
(山根 祐作・朝日新聞記者)
(03年3月30日)
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