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| 首脳会談を終え握手する金正日総書記(左)と小泉純一郎首相=17日、平壌の百花園迎賓館で(代表撮影) |
Q 話し合いは、どこで行われたの。
A 首都平壌市内の迎賓館だよ。ここで午前と午後にわたり計約2時間半、話し合われた。
Q 何が決まったの。
A 日本と北朝鮮で「共同宣言」を発表した。それによると、日本が戦前、朝鮮半島を植民地支配したことについて、反省と心からのおわびの気持ちを示した。北朝鮮も、今後は日本の国民を拉致したりしないことを約束したし、核兵器やミサイルは国際的な取り決めを守って開発しないことを約束した。そこで、10月にも、国交を正常化するための具体的な交渉を始めることにした。
Q 国交が正常化すると、どうなるの。
A お互いの国民が、パスポートを持って旅行ができるようになる。正式に貿易も、経済協力も始まる。
Q じゃ、会談は成功したんだね。
A 国際政治から見ると、確かに大きな前進といえるだろうね。ただ会談では、拉致された日本人が8人も亡くなっていることが知らされた。生きていたのはわずか五人だった。このニュースに政府も国内世論も衝撃を受けて、すんなり「成功した」と受け止められなくなってしまった。国交正常化交渉も予定通り始められないかもしれない。
Q いつ知らされたの。
A 午前の会談に入る直前、北朝鮮側から、拉致された人の現在の状況を書いた資料が渡されたんだ。日本の警察は計11人とみていたのに、実は全部で13人いて、日本側の知らなかった人まで含まれていた。
Q 首相は抗議したの。
A もちろん。共同宣言にサインすることも迷ったよ。でも、午後の会談で金総書記が「北朝鮮の拉致だった」と全面的に非を認め、謝罪した。だから話し合いが進んだんだ。
Q 金総書記が指示していたの。
A 金総書記の説明では、北朝鮮の軍や党の中にゲリラやテロを行う特殊機関があり、その工作員が韓国に入っては反政府活動を行っていた。そうした組織が1970年代から80年代にかけて先走り、日本人をさらったというんだ。
Q 何をさせるために日本人をさらったの。
A 北朝鮮の工作員に、日本語を教えさせていたようだよ。また、拉致した日本人になりすまして工作員が日本経由で韓国などに入っていたようだ。
Q テロって、どんな。
A たとえば1987年には、バグダッド発ソウル行きの大韓航空機が爆破され、韓国人ら115人が亡くなった。金賢姫(キム・ヒョンヒ)が北朝鮮の工作員の一人として韓国側に逮捕されたけれど、彼女に北朝鮮で日本語を教えていたのが、拉致された田口八重子さんだったと見られている。
Q 今も組織があるの。
A 金総書記は、拉致の責任者はすでに処分したと話したようだけれど、どういう処分をだれに下したのかわからない。日本政府は北朝鮮に詳しい説明を求めるべきだね。
Q ほかには。
A 77年に新潟市で下校途中に行方不明になった中学生の横田めぐみさんや、78年に鹿児島県の海岸で姿を消した市川修一さんたちだ。不自然なことにみな若いし、命日が同じ人もいる。だから「殺されたのではないか」といった疑問の声が出ているよ。
Q 日本政府はなぜ、これまで何もしなかったの。
A 家族も政府を批判しているさ。もし北朝鮮への働きかけが10年早ければ、生きていたのではないかって。
Q 北朝鮮はなぜ今、認めて謝ったの。
A それだけ追い詰められているんじゃないかな。この数年の飢饉(ききん)で穀物が毎年100万トン不足しているといわれている。餓死者が大勢出て、経済も政治も行き詰まっているのさ。米国に「悪の枢軸(すうじく)」と非難され国際的にも孤立している。
Q この先、国交正常化交渉がうまくいくかな。
A 北朝鮮の安定は、北東アジアの平和と安定に欠かせない。国際社会に受け入れる糸口を作ったわけだし、国交正常化は必要だよ。ただ、それとは別に、拉致問題の真相はきちんと問いただし、責任は追及していかなくてはいけないね。
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