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アフガン、国家再建へロヤ・ジルガで始動
 アフガニスタンの首都カブールで開かれていた「緊急ロヤ・ジルガ(国民大会議)」が19日、閉幕しました。2年後に発足する新生国家へ橋渡しの役目をする「移行政権」の国家元首や閣僚を選ぶのが会議の目的で、全国各地から約1500人の代議員が集まりました。1979年のソ連侵攻以降、20年以上に及ぶ内戦で荒廃した国家の再建に向けて、アフガンの人々は本格的に動き始めたと言えます。
選挙で大統領にカルザイ氏 2年後には新しい国家誕生
ロヤ・ジルガで演説するカルザイ暫定政権議長=6月17日、カブールで

  ロヤ・ジルガとは、多民族国家アフガンで多数派の地位を占めるパシュトゥン人の言葉で、「大きな集会」を意味します。異なる部族間の利害調整を行う伝統的な意思決定機関で、国の重大方針を決める際、数百から2000人の代表を一堂に集めて開催してきました。18世紀初頭に初めて開かれたとされています。

 選挙の末、国家元首にあたる大統領には、国連や米国が推したカルザイ氏が選ばれました。敗れはしたものの、タリバーン政権時代には教育を受けることも1人で外出することも禁じられていた女性が対立候補として名乗りを上げ、この国が少しずつ、しかし、着実に、変わりつつあることをうかがわせました。

 今後のタイムスケジュールとしては、2003年12月には、正式なロヤ・ジルガを開催して憲法を制定。04年6月に総選挙を実施、その結果に基づいて新しい国家が誕生する予定です。

旧勢力の圧力で政権に弱さ 国際社会は積極的な支援を
 しかし、道のりは決して平坦ではありません。大統領就任演説でカルザイ氏は、民族の違いを超えた「アフガンの統一と平和」の重要性を強調しました。しかし、政教分離を基調とした穏健なイスラム教国家を思い描くカルザイ氏に対し、イスラム原理主義の復活をねらう旧勢力の圧力は大きく、移行政権の足元がしっかり固まっているとは言えないのが現状です。また、国際社会がアフガンに約束した復興援助金45億ドルのうち、アフガンに届いたお金はまだ8億ドルに過ぎません。各省庁では多くの事業がたなざらしとなり、職員の給料すら払えない状態が続いています。

 さらに、国際社会の支援が本格化した今春以降、戦乱を避けてパキスタンやイランなどの周辺国へ避難した人々が続々と帰国し始めました。国連の発表によると、すでに100万人を超えたといいます。難民には1人あたり20ドルのほか移動費や食糧などが支給されますが、資金が枯渇して支援を中止した国際組織が出るなど、資金不足が日増しに深刻になってきています。 銃の力に頼らない指導者が民主的に選出され、平和な時代への期待が高まりつつある今、国際社会がアフガンの真の復興に向けて積極的に支援をしていく必要があるでしょう。

(日比野容子・朝日新聞記者)
 2002年6月30日


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