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みずほ、銀行再編でトラブル続出
 4月1日に第一勧業、富士、日本興業銀行の3つの銀行が分割・合併して「みずほ銀行」と「みずほコーポレート銀行」という2つの新しい銀行が誕生しました。総資産は約145兆円。「世界最大の銀行再編」と華々しくスタートするはずだったのですが、初日からコンピューターシステムに障害が発生。現金自動預入払出機(ATM)が使えなくなったり、電気やガス、水道などの公共料金の銀行口座からの自動引き落とし、つまり「口座振替」が大幅に遅れるトラブルが起きました。
旧3行のシステムで複雑に プログラムのほか人的ミス
混乱が起きたみずほ銀行支店の現金自動預入払出機(ATM)コーナー=東京・丸の内で

  ATMのトラブルはおよそ1日で解消しました。しかし、口座振替のトラブルは銀行口座からの料金の引き落とし遅れがなくなるまでに18日もかかりました。電力会社やガス会社に引き落とした料金を届ける作業は大きく遅れたままです。

 口座振替というのは電力会社やガス会社などが銀行に「うちの会社のお客さんの銀行口座があなたの銀行にあります。私の代わりに料金を徴収して届けてください」という制度です。

 日本ではこの口座振替が非常に発達しています。みずほ銀行だけで月に2700万件も取り扱っています。それだけにこのシステムが滞ると社会に与える影響は深刻です。企業側は予定していたお金が入らなかったり、だれがお金を払ったかというデータが手に入らなかったりして仕事ができなくなっています。このため損害賠償を請求する動きも出ています。

 トラブルが起きているのは「振り分けコンピューター」と呼ばれる部分です。みずほ銀行とみずほコーポレート銀行は再編前の3つの銀行のコンピューターシステムがそのまま残っています。そのため企業から銀行に持ち込まれた引き落としデータを旧3行のシステムに分ける必要があります。この振り分けがうまくいかなかったようです。

 プログラムに不具合があったほか、持ち込まれたデータにも予想以上の間違いがありました。データの間違いは銀行名や支店の名前、さらにコンピューター処理する際に必要なコードに大きな変更があったにもかかわらず、周知徹底されていなかったため発生したようです。

 口座振替の作業は人手に頼る部分も多くあります。ところがここでも磁気テープの搬入ミスから始まり、トラブル発生後はパニック状態となり処理・未処理を分ける磁気テープの管理すらできない状態となってしまいました。この混乱が6万件にのぼる口座からの二重引き落としのミスにつながりました。

統合までに2年半こす時間 主導権争いなどで準備不足
 いくつものミスが重なり重大なトラブルが発生したのは、明らかな準備不足が原因です。みずほが経営統合を発表したのは99年8月。スタートまで2年半以上の時間がありました。もちろん「世界最大の銀行再編」という難事業だったことは確かです。しかし再編前の3つの銀行が、「だれが主導権を握るか」で競い合い、準備のために効率的に時間を使うことができなかった、という面は否定できません。

   (前地 昌道・朝日新聞記者)

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