お隣の中国では今月8日から、5年に1度の共産党大会が開かれました。党大会は、人口13億人の中国の行方を左右する大事な会議だと言われています。この会議を通じて、新しい中国の姿が見えてきます。
中国は、共産党という政党が事実上の一党独裁を続けている社会主義の国です。政府にあたる「国務院」や国会にあたる「全国人民代表大会」もありますが、国の進む大事な方向性は共産党が決めていると言ってもいいでしょう。党の最も大事なことを決める会議が党大会で、党の中心メンバーを決めたり、党の憲法にあたる「党規約」の改正をしたりします。 |
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私営企業家らも党に加える 「三つの代表」で国民政党に
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今回の党大会では共産党の歴史上、大きな変更が話し合われました。
今の中国を見わたすと、個人の能力で会社を興したり、外国の会社と一緒に商売を始めたりして、成功をおさめる経営者がたくさん現れるようになりました。なかには高級外車を何台も持っていたり、ブランド品で身を固めたりするほどの豊かな人もいます。一般の工場などで働く労働者や農民とは明らかに違ったエリート層と言えます。
これまでの中国の会社や工場のほとんどは、簡単に言えば、国がつくって国が運営していました。しかし、個人経営の会社がどんどん発展するようになり、国の経済規模も世界第6位にまで急成長しました。この10年余りで「何とか食べていける暮らし」から「いくらかゆとりのあるレベル」へと飛躍したとも言われます。
もともと、労働者と農民を主役としてきた政党だった共産党の中からも、経済発展を続けるとともに共産党の一党独裁体制を守るためには、個人経営者たちを党に入れた方がいいのではないかという意見が出始めました。今回の党大会で、党のトップである江沢民総書記が「三つの代表」という言葉を使って、経営者らを仲間に入れることで社会の幅広い人たちを代表する党に生まれ変わろうと宣言しました。いわば「国民政党」への脱皮に向けて、党の決まりを変えることを話し合ったのです。
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経済急成長で貧富の差拡大 政官の腐敗など課題山積み
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しかし、経済の急成長は良い面ばかりを生んだのではありません。とくに国が運営していた大きな会社や工場は経営難のところが多く、リストラなどによる失業者も増えています。党内や役所内にはワイロなどの腐敗も広がり、都市と農村の間などでは貧富の差も広がっています。経済成長の波に取り残された人も、たくさんいるのです。党が幅広い階層の人たちの代表に生まれ変わると言っても、一党独裁体制のため、いろいろな人たちのいろいろな意見を政治の場に生かす民主的なシステムがないのも実情です。まだまだ課題も多いと言えましょう。
党大会では、新しい党の指導者も選ばれました。若返った新指導者たちが、経済成長の時代に育った人たちと一緒に新しい中国をつくっていくことになるでしょう。今後、いかに山積みした課題を乗り越えていくのかが注目されます。
2002年11月17日
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