こどもアサヒホーム

  中学校の先生が新1年生に教えてくれるおすすめ勉強法。最終回は理科・社会科です。

理科
東京都昭島市立福島中学校
岡村 幸保先生

理科資料集をフル活用する

 中学の理科は、物理学、化学、地学、生物学といった学問の入り口です。教科書は1分野、2分野に分かれ、理科を専門に勉強してきた教科担任のもとで、実験、観察の取り組みも増えるはず。期待して下さい。
 自分から進んで勉強することがやはり大切です。教科書で飽き足らなくなったら図書室、インターネットなどで調べて下さい。さらにおすすめなのは、多くの学校で配られる「理科資料集」の活用です。カラフルな写真や図がいっぱいで楽しいし、今の指導要領で削られた内容も残っています。勉強が深まるので、家でどんどん見た方がいいです。

 教科書にあっても授業でやらなかった実験は、放課後など理科の先生に「やらせて下さい」とアタックしましょう。科学館、博物館、市町村の生涯学習イベント、土日の教室も探してみると、おもしろいものがあるかもしれません。
 勉強はまず授業に集中し、家でその日やったところの教科書、ノートを見るようにしましょう。それだけでちがってきます。授業がわからなくなりだしたら、その日のうちに質問すること。一番いいのは先生に聞くことですが、理科が得意な友達でもいいでしょう。
 試験勉強の基本は、教科書のテスト範囲を線を引きながら読み通すことです。その上で「3回の法則」をぜひためして下さい。学校で配られたプリントや問題集を、1回目は普通にやり、2回目でまだ解けないところをピックアップし、3回目はそこだけをやる。テストはほとんどがふだんのプリントなどの類題ですから、100点近く取れるはず。自信がついて理科が好きになる子が多いです。学校で問題集を配られない人は、本屋さんに行き、自分で1冊選んで買うといいと思います。自ら勉強する第一歩になるはずです。

社会
埼玉県所沢市立向陽中学校
肥沼 孝治先生

工夫して得意分野を持とう

 中学の社会科では、小学校で学んだ内容をさらに広く深く学びます。1・2年では地理と歴史を、3年では公民を学ぶことになります。教科書のもくじを開けて「おもしろそうだなあ」と思ったところに印をつけ、授業を楽しみにしていて下さい。一方、自分自身でも調べたり、本を読んだりしてみて下さい。
 社会科に限らず中学からの勉強では、積極的に学ぶ姿勢が大切です。学校の図書館を活用したり(まんがの日本歴史は好評です)、パソコンが使える人なら用語検索をしたりしていくと、知らなかった世界が目の前に広がってくるでしょう。

 社会科は「暗記教科」だから苦手という人がよくいますが、興味を広く持てば、これほど楽しめる教科はありません。なにしろ「どこからでも自分が興味を持ったところから入っていける」のです。好きな国、都道府県、人物など「好きなもの」からでいいのです。調べたり、本を読んだりしてみて下さい。NHK総合テレビの「週刊こどもニュース」(土曜午後6時10分〜)もおすすめです。
 何か1つくわしく知っていると、それをもとに他のこともいろいろ学べるものです。何か「得意分野」を持ちましょう。自分で工夫したノート作り、検索した資料のファイル整理、テスト対策のカード作りなど、いろいろ試しながら自分自身の「得意分野」をみがきましょう。見つからなければ、友達や先生に相談するのもいいですね。
 確かに社会科は、用語が多いです。わからないことをそのままにしておくと後が大変。授業のあった日には必ず復習することが大切です。用語が多いとテスト勉強にも時間がかかります。定期テストの2〜3週間前から学習内容をさらに復習して、そなえて下さい。声に出して読む。何回も手で書いてみる。問題集を解く。それらを中心に復習すれば、テストもこわくありません。
 

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