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医療少年院
少年院は、犯罪や非行をした少年を収容し、矯正教育(立ち直らせ、社会復帰させるための教育)をする法務省所管の施設です。年齢や犯罪傾向の程度、心や体の状況などに応じて初等、中等、特別、医療の4種類に分けられていて、医療少年院は「心身に著しい故障のある、14歳以上26歳未満の者を収容する」(少年院法)と規定されています。
医療少年院は他の3種類の少年院とは違って、男女別の施設ではありません。治療が優先され、医師の指導のもとで生活指導や作業療法、教科教育などが行われます。体の疾患や障害、精神病やその疑いがある少年に24時間の当直態勢で専門的治療にあたる施設と、知的障害のある少年を対象にした施設があります。
タリウム事件の加害少女について静岡家裁は、精神鑑定の結果などから、事件当時、分別や行動を制御する力が「ある程度阻害された」と認定しました。責任能力はあるとしましたが、矯正教育の効果が期待できると判断して医療少年院送致を決めました。
(2006年5月7日)

イラン
日本の4.3倍の国土に約6800万人が住む、中東の大国です。紀元前6世紀、この地におこったとされる世界初の大帝国・アケメネス朝ペルシャは、一時はインダス川からエジプトまでを治めました。1979年のイラン革命でパーレビ王朝が倒れてからは、イスラム教にのっとった国家体制をとり、正式な国名はイラン・イスラム共和国といいます。
北部のカスピ海沿いは緑豊かですが、国土の多くは乾燥した山や砂漠。しかしはっきりした四季があり、農業、牧畜もさかんです。石油、天然ガスの埋蔵量はいずれも世界2位という資源国。日本は原油輸入量の約14%をイランに頼り、イランから見ても日本は最大の貿易相手国の1つです。
一方、イラン革命後に起きた首都テヘランでの米国大使館占拠・人質事件で、米国との関係は80年から断絶状態になっています。2002年にはブッシュ大統領に、北朝鮮、イラクとともに「悪の枢軸」と名指しされました。20年間にわたり秘密でウラン濃縮施設をつくっていたとわかって、いっそう緊張が高まっています。
(2006年5月14日)

人民元
中国の通貨のこと。交換レートが15日、1ドル=8元を突破して1ドル=7元台になり、人民元の価値が上がりました。
中国は人民元の価値をドルや円に対して「割安」に設定してきました。しかし、「割安」な設定は中国の目覚ましい経済発展の実態にそぐわず、中国は安いものの輸出により黒字を伸ばしているのに対して、米国などは対中国貿易で赤字を抱えています。そのため、米国などは中国に対し、人民元の価値を高めレートを切り上げるよう要求してきました。
批判を受けて中国は昨年7月、1ドル=8.28元に事実上固定していた人民元の価値を2%切り上げ(価値を上げ)て、1ドル=8.11元にしました。交換比率をドル以外のユーロや円なども参考にして、変動幅も広げるなど、為替制度を改革しました。
それでもまだ切り上げのテンポは小幅で遅く、米国などは公正な貿易ができないと批判しています。今回の8元突破も、中国が為替市場を柔軟にしているという姿勢を見せる「演出」ではないか、とみられます。
(2006年5月21日)

性同一性障害
心と体の性が一致しないで、体の性が違っていると確信している症状のこと。診断と治療の指針(ガイドライン)を定めている日本精神神経学会によると、1万〜10万人に1人の割合でいるといわれています。専門家によると、自分の体とは反対の性に対する同一感と、自分の性に対して不快感などが強く続いていることが診断の根拠となるそうです。
日本では1997年に同学会が「性同一性障害に関する答申と提言」を公表し、治療と診断のガイドラインを示しました。98年、埼玉医大で国内初の公的な性別適合手術が行われてから、社会的に注目されるようになりました。
手術を受けられるようになったものの、戸籍上の性別と違うため、住民票やパスポートが変えられないなどの生活上の不便を強いられていました。性同一性障害の人たちから戸籍上の性別の変更を求める訴えが起きて、2004年には性同一性障害特例法が施行され、患者は家庭裁判所に申し立てて、一定の要件を満たせば性別を変更できるようになりました。
(2006年5月28日)
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